■22日。用があって有楽町へ。銀座にも足を伸ばしたが、ほんとにハイソサエティな町だこと。大阪にはこのたぐいの町はないので、外国にきたときような感覚。祭だ祭。マダム祭。クリスマスのオーナメントもはじまっていて、街は活気にあふれている。

■23日。パンセソバージュを聞きながら最後の打合せ。うっかり気を抜くと頭に花が咲いてしまいそうな浮かれ気分を、すんでのところで正気に戻すぎりぎりの私。
■タイプで分類すると「石橋叩き割りタイプ」に属する私なので、日ごろ浮かれてどうこうということはめったにないが、今回だけはちょっと特別だ。

■「石橋〜タイプ」の私に比べ「人生楽しんだもん勝ち、その瞬間のノリが命!タイプ」のうちの母は、「ちいさいころからおばあちゃん(母の母)によく、行事ごとがある度に「いちびりなや〜〜ドロドロドロ…(脅し音)」と言われていた」と言っていたが、私も見たことがあるよその光景。ちいさいころじゃなくて、今だに言われてるんじゃないか、母よ。
※「いちびる」とは関西弁で「調子にのってハメをはずしすぎること」。名詞形は「いちびり」。
■まさにその、うちの家族の気質を象徴している一本のビデオがある。私がまだ小学校6年くらいの時のもので、どこかの遊園地で撮影されたものだ(カメラを回しているのはおそらく父)。遠方に一台のゴーカートが写っている。どんどん近づいてくる。顔がわかるところまでカメラはズームアップし、運転席には「ひゃっほ〜〜〜う!」と今にも言い出さんばかりの母、そして助手席には母とまったく同じ、根っからのB型気質の父の父(母にとっては義父)が陽気な感じで座っている。イタリア人夫婦のドライブか、という光景。ものすごいスピードで去っていく。
■すぐにカメラは次に続く車にパーンする。姉である。決してハメをはずすことなく、ひょうひょうとした顔でぐんぐんスピードをあげながら、風を切る姉。気持ちよさそうだ。ますますスピードアップし、前の車を追い上げてゆく。
■引き続きカメラは後ろパーンするが、そこに車はない。しばらくしてからフレーム・インしてきたのは、「パンクしてるんじゃないのか」と思わせる速度で走る一台の車だ。この速度なら降りて歩くことをおすすめしたいほどの速度である。運転席をズームしてゆくと、説明するまでもなく、そこに乗っているのは私だ。緊張のあまりおそろしいほど無表情になっている。カメラを回す父の心の中の「・・・」音が聞こえてくるようだ。そこまで用心して運転せずとも、そこは車道ではない、と小6の私に教えてあげたい現代の私だ。
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